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失敗しない洋蘭の冬場対策！　洋蘭を寒い冬をどう過ごす！　温室の建て方！
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洋蘭にとって日本の冬は７～８ヶ月間の長い期間です。
屋外に出し自然の環境で育てられるのは半年だけです。
温室で育てられている方は洋蘭の株は年中温室に入れっぱなし。
温室内での水やりは数秒水を掛けるのみ。これでは洋蘭は水不足になります。
温室で栽培している株を観ると多くのバックバルブが、バンダ属なら下葉は数枚が、落葉しています。
年間の水やりが十分かどうかを見るのはバックバルブを見れば判ります。
例えばカトレアは苗から育ち、バルブが増えていきますが、苗の時の小さなバルブ１～３個にも葉が付いていれば水やりはＯＫです。
先頭の２～３バルブのみ葉があり、バックバルブには葉が無いのは年間水不足で生育したことです。
なぜなら、株が水不足になると不要になったバックバルブから水の蒸発面積を少なくする為に順次前のバルブの葉を落葉していきます。

洋蘭栽培の書物を見ると、全ての書物には「冬は水も肥料も控える」ように書かれています。
しかし、この表現は大きな間違いです。
プロの洋蘭営利栽培業者は冬場だからと水やり、施肥を控える農家はいません。
水やり、施肥を控えるとだけ言えば、どのような環境に置かれた洋蘭も全て控えてしまい、水不足で株が衰弱してしまいます。即ち日本の冬は６ヶ月間も有る為です。いかにバルブを持つカトレアでも水不足で衰弱し、生育も出来ないので花が咲かないか、咲いても貧弱に一輪程度咲くだけ。

では、どうのように冬に水やりすれば良いか？
夏場は何も考えずに株は雨に当て、雨が降らない時は株の頭から株を洗うように強水でたっぷり毎日でも水やりします。
冬場は鉢内の水が９０％無くなれば、次の水やりをします。
素焼き鉢植えの株は、素焼き鉢の外面を金ブラシ等でこびりついた青苔を擦り洗いして、素焼きを現します。
鉢にたっぷりと水やり（水を張ったバケツに浸ける。液肥も入れておく）すると素焼き鉢の外面は黒っぽく水が染み出ているのが伺えます。日数が経つと水っぽい個所が随時下へ下がって行きます。これが全て無くなればその時が次の水やりの時期です。
水やりはたっぷり与えます。
バンダ属は更に簡単。冬場であろうとも、毎日水やりします。午前１１時頃、十分気温が上がった頃に株全体にたっぷり水やりします。施肥は週２回株全体に液肥を散布します。

良く有るのが、「温室に入れて在るのに株が枯れてしまった！」
良く聞くと、温室は建てたが、「加温器が無い」「温度調節の天窓の自動開閉装置が無い」「温室の屋根に遮光ネットを掛けて居ない」。
これでは温室ではありません、ただのガラス箱です。
夜中には外気温と同じ温度になって株は凍結してしまいます。日中は４０℃以上にも高温になり株は焼けどをしてしまいます。
ガラスの小屋を建てたから、これで洋蘭などを育てられると思っている方が多いのには驚きます。温室業者は何も言わないのかと思います。

多額の費用を掛けてガラス箱だけを建てるより、室内の陽の良く当たる場所に置くのが良い。
寒い地方では、お部屋にビニールで出来た温室を置きここで洋蘭の冬越しをさせます。
水やりはバケツに浸けて与えるようにします。同時に施肥も出来てしまいます。水のこぼれも防げます。必ず微温湯で水やりするのが鉄則です！
最低最高温度計を置き、最低５℃以下にならないよう加温器を設けます。

今度は温室を持って洋蘭を栽培されている場合です。
加温器も入れているからと安心してはいけません。
能力の小さい加温器は温度を上げるのに時間がかかり、夜中中運転しっぱなしです。
乾燥して温風が温室内を循環して洋蘭の株が乾燥過多になっています。
一般の洋蘭もバンダ属も乾燥過多は株を衰弱させるだけです。
温風器を設置する場合は２～３倍の能力のあるものを設置します。
短時間で温度の上昇があり、運転時間が短いと乾燥過多を防げます。

夜間温室を閉める時に温室の土間にたっぷりと水まきしてから、温室を閉めます。
よく加湿器を置いている方が居ますが、加湿器からでる水の粒子が大きく、株に付くと腐りの原因になります。
それより、土間にしっかり水まきする方が良い加湿ができます。
理想は、ホームセンターにタイマー付の園芸用の水流開閉装置が売られています。これと総水道水圧でも霧になるノズルを２～３個を用意します。
温室の土間にこれらを設置して、夜間一時間置きに１５分ほど低い位置から霧を発生させて加湿に当たります。

温室栽培もお部屋での栽培も、水やりに冷水は厳禁です。
お風呂の残り湯でも結構ですので、微温湯（３６℃以下）で水やりします。
温室などで微温湯を用意し難い場合は熱帯魚の水ヒーターを使います。
水やりする水温が高ければ、温室の管理温度が低くても生育は良くなります。
室温を下げても、水やりの水温を３６度程度で与える方が安上がりで生育が良くなります。

温室無しでお部屋で栽培されている方は、時々、お天気の良い暖かい日には株を外に出したっぷり水やりします。
バンダを栽培されている方でバンダを吊るしてお部屋で管理できない方は、バンダの根を３分ほど水に浸すと根が柔らかくなるので、くるくると巻いて空鉢に入れて管理する。

水やりをこれだけ拘るのは・・・・・
野生の洋蘭の自生地は乾季の冬場は、雨は期待できませんが、午後には深い霧や雲に包まれたっぷりと水分を吸収しています。また、株の根は厚い苔や木の皮にもぐりこみ、考えるよりも多くの水分を自然の洋蘭は吸収しています。肥料分も同様です。水やり毎に薄い肥料を回数多く与えるのが良い生育につながります。

寒い冬は私が考えた「究極の微生物発酵肥料」を製造する季節です。
作るのは面倒ですが、究極の開花を望むなら製造を試してはと思います。

これからのシーズン、バンダ属のバンダ交配種、アスコセンダ、バスコスタイリス、リンコスタイリス、エリデスの開花の一番の季節！
タイ・オーキッドプラザのネット通販で多く花芽付株をお届けできるシーズンです！

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